Star Adventurer(スカイメモS)システム完成

カメラのフォーカス調整や構図などを3インチのLCDで、拡大・縮小・移動しながら体の無理な姿勢で合わせるのは辛い。極軸望遠鏡はアングルファイダーを付けることで解決したが今度はカメラである。パソコンを持ち歩くのは嫌だったので、iPadで出来ないかと探していたらiUSBportCAMERAなるものを発見し入手したのだ(iPhoneや最近はAndroidでもできる)。
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気に入った機能としては

  • リモートマニュアルフォーカス調整機能
    iPadから3段階のスピードで細かくフォーカス調整ができ、ライブビュー画像を拡大し四隅・中央の表示切り替えなどができる。
    feature_liveview2_2

  • インターバルタイマー撮影機能
    これまでmagic lanternを使用していたが不要となり、複数枚の撮影ができカメラ内蔵のSDカードに記録できることからダウンロード時間がない(自動ダウンロードもできる)。
    ts

システムとしてはiUSBportCAMERAとカメラがUSBで接続され、iUSBportCAMERAとiPadがWiFiで接続されるのである。
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これで、Star Sdventurer(スカイメモS)システムが完成した。
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なお、写真のStar Adventurerのダイヤルの星が赤く光っているが、まだ連続作動試験中である。ただいま56時間を超えました。ただ、今回のような負荷をつけていなかったがこの状態で4時間ほど立っているので問題なく、カメラ・iUSBportCAMERAのほうが短いと思われる。

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Star Adventurer(スカイメモS)消費電力

Star Adventurer(スカイメモS)の連続作動時間を計測した(中)。
三洋電機(当時)のエネループ(1900mAh)を使用した。
数年前に購入したもので、充放電回数は数十回程度と思われる。新しいものではなくそれなりに使ったNi-MHである。

現在連続作動を開始してから約36時間であるが、まだまだ元気である。
取説に合ったとおり作動後24時間は地球の自転をキャンセルする方向に回り、その後は逆に回転している(逆転する意味が分からないが?)。
どこまで作動するのでしょう、とりあえず明日まで動かしておこう。
少なくとも、1日1回充電を考えれば全く問題なく使え運用面でも楽である。

極軸合わせ評価の2回目を行った。2回目は北極星をかなり正確に合わせ、固定もしっかりしたにもかかわらず1日目より悪い結果となった。前半が小さいことから対象をドゥベ(北斗七星)に変更したことも関係があると思われる。
極軸合わせ評価
この結果を受けどの程度の露出時間が確保できるか計算してみた。カメラはEOS KissX4を使用すること、カメラにローパスフィルターがあることからピクセル間隔の2倍程度の分解能と考え、8.6μmの許容を考えた。
結果は以下の通りでFL=18mmで約10分、50mmで約4分、200mmで約1分となった。これはあくまでも平均でありPECを考慮すると半分程度で考えたほうが安全だろう。
極軸合わせ評価2
極軸望遠鏡で極軸を合わせるとこの程度なのか、やり方に問題があるのか?とりあえずはこの範囲で使ってみよう。

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5月2日の土星

光学系を2Xビッグバローから2.5Xパワーメイトに変更するが、ピントが合わなくパワーメイトの前を短い構成に、すなわちカメラの直前にパワーメイトを置きたい(実質3倍程度に倍率が上がるため)がμ-210のバックフォーカスが足りない。そこでμ-210 → フリップミラー → パワーメイト → 大気色分散補正 → フィルターホイール → カメラに変更する(昨日はビッグバロー → フリップミラー → 大気色分散補正 → フィルターホイール → カメラ)
これで、実質倍率が4倍から3倍に落ちるが、FLはFire Captureが6800mm程度と計算からF=32.4(昨日は45.7)と明るくなった。
撮影は22時13分から25時36分の約3時間半全自動で撮影を行ったので途中の状態は確認していないが、開始直後は雲の影響かカラーバランスがずれていた(R/G/B別々の時刻に撮影しているので雲により色ごとに輝度が変化する)。また、L画像は開始から2/3はカッシーニの隙間が開いていたが後半は良くなかった。これは大気色分散補正の補正角と補正方向(大気色分散補正器の鉛直方向が変化することによる)がズレていくからと思われる。
しかし、昨日に対しFが明るくなった分SNRが上がり良くなった。まだまだ、勉強と実験と工夫が必要です。
今回は、R/G/B/IR/Lの5種類のフィルターで撮影したが以下はIRを使用していない。B画像が酷いため全体に影響を及ぼしている。大気色分散補正を入れたことで昨年よりL画像が綺麗になった。
2015-05-02-1441_6-R-LRGB
μ-210+2.5xパワーメイト 合成FL=6800(FireCapture) F=32.4
RGB:それぞれ2分×12.5fps(13:52~13:58UTC)
L:2分×33fps(14:00~10:02UTC)
カメラ:ASI120MM(12bit)
フィルター:Baader
Sx Filter wheel(StarlightXpress)
FireCapture:V2.3
AutoStakkert!2:V2.3.0.21
RegiStax6:V6.1.0.8
WinJUPOS:V10.1.10

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5月1日の土星

今年はじめての土星である。
これまでに2回撮影準備をしたが、天候不順で中止していた。
今日はシーイングも良く透明度も良さそうに見えた。撮影中の動画像もほとんどブレることがなく綺麗で特にRED画像はカッシーニの隙間が全周に渡って見えた。しかし、処理をしても良くならなかった薄雲が合ったのかな?
去年に対し、バローレンズをパワーメイトx2.5(撮像面から離れていたため実質2倍)をビッグバローx2に変更。ビッグバローは撮像面から離れることで倍率が上がり4倍になったようである。このため光量が足りなく露出を60msにしても40%程度にしかならなかった。加えて、大気分散補正を追加した。
次回はパワーメイトx2.5を撮像面の近くに入れて(実質3倍)Fを小さくしよう。
2015-05-01-1514_3-R-LRGB
μ-210+2xビッグバロー 合成FL=9600(FireCapture) F=45.7
RGB:それぞれ2分×16fps(15:08~15:14UTC)
L:2分×25fps(15:14~15:16UTC)
カメラ:ASI120MM(12bit)
フィルター:Baader
Sx Filter wheel(StarlightXpress)
FireCapture:V2.3
AutoStakkert!2:V2.3.0.21
RegiStax6:V6.1.0.8
WinJUPOS:V10.1.10
Gimp2:V2.8.14

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Star Adventurer(スカイメモS)極軸合わせ(その2)

アングルファイダーのアダプターがしばたさんの所から出来てきた。ネジの嵌合度合い、面取りによる引っ掛かりがない素晴らしい物を作っていただいた。
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これで極軸合わせを行うときの姿勢が楽になった。しかし、カメラ(微動台座)をStar Adventurerに付けると明視野照明を取り付けることができない問題が発生した。カメラを外して極軸合わせを行いカメラを取り付けたがずれてしまう(ずれることは問題だ原因を調べねば)。撮影中も極軸望遠鏡が覗けることから証明を考えねば...
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本日は、晴れていたが、満月に近いのでアルクトゥルスを撮って極軸合わせ評価を行う。
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評価の方法は1分毎に1時間撮影してアルクトゥルスの移動量からズレ量を算出するである。結果は以下のとおりあまり良くありませんでした。平均ズレ量は1分間に8秒である。
カメラはEOS kissX4レンズはEFS55-250の55mmで実施。
極軸合わせ評価
撮影後機材を確認すると微動雲台の締め付けが甘かったことが分かり、原因の一つがこれと思われる(カメラを取り付けた時のズレの原因もこれか?)。また、10分毎に山谷あるように見えるのはピリオデックエラーか?

日付目盛環の月の長さに対する目盛を確認した。2月と4月と5月である。
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それぞれの月全体の長さが違うことから、月の長さは考慮されていそうだ。2月は目盛が14等分、4月は15等分は良いが5月も15等分になっている、15.5等分にしてほしい。
2015/10/31追記
アングルファインダーのアダプターを作成してもらった時の図面です。
構想図
リング1

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